健康になっても、悩みって消えなかった

前の記事で、

「健康にならない世界をつくりたい」

という話を書きました。

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健康にならない世界を作りたい 「健康にならない世界をつくりたい」 なんて考えています。 え?健康になるんじゃなくて、健康にならへんの? 逆じゃない?って思うでしょ。 そうなんです。ならないん...

健康を目指して生きるんじゃない。

自分がやりたいことをやって、
自分が大切にしたいものを大切にしながら、

自分の人生を生きていく。

そうして振り返った時に、

「ああ、健やかに暮らしてたな」くらいでいい。

今の僕は、そんなふうに考えています。

ただ、
僕がこう感じるようになった理由が、
もうひとつあります。

それは、

健康になったとて、
悩みが消えなかったから。

目次

ひとつ解決しても、また次のことに悩む

痛みがある。

身体が動かしにくい。

病気になった。

怪我をした。

そういう悩みがあって、
それを少しでも良くしたい人と、
ずっっっと関わってきました。

痛みを楽にすることもできる。

身体が軽く動くようにもできる。

それまでできなかったことが、またできるようになる。

病気や不調に悩んでいたのが、ようやくこれで解消される。

そう思って、そう感じてくれる人へ、
ずっと尽くしてきました。

でも、長く人と関わっていく中で思うことも多くて…。

身体の悩みが、
ひとつ落ち着いたとて、

その人の悩みが
全部なくなるわけじゃない。

なんなら、

解決したと思った次の瞬間には、もう他のことで悩んでいる。

今度は、

家族のことで悩む。

仕事のことで悩む。

お金のことで悩む。

自分のことで悩む。

これから先のことで悩む。

ひとつ気になっていたことが終わったら、
また別のことを考えている。

「あれが解決したら楽になる」

って思っていたのに、
解決したらしたで、
また別の何かを気にしている。

そういう自分を。
そういう人たちを。

何度も見てきました。

ずっと悩みを“失くそう”としてきた

振り返ると昔の僕は、

悩みって

「解決するもの」

だと思ってたんですよね。

「悩みがあるから苦しいんや」

「悩みが失くなれば楽になる」

身体が痛いなら、痛みをなくす。

眠れないなら、眠れるようにする。

人間関係がつらいなら、問題を解決する。

困っていることがあるなら、原因を見つけてそこを何とかする。

理学療法士という仕事を続けてきて、
そうやって問題を捉えていたんでしょうね。

悩みさえなくなれば、

もっと楽に生きられる。

そう思っていました。

でも、
実際はそうじゃなかった。

悩みがなくなることはない。

悩むものが変わっていただけ。

般若心経を読んでから

最近、
般若心経を自分なりに読んでいます。

その考え方に触れていると、
今まで僕が感じてきたことと、
重なるところがありました。

それで、改めて思ったんです。

僕が目指したかったのは、

「人の悩みをなくすことじゃなかったんや」って。

悩みを消すことを、
ゴールにしなくてよかったって。

結局さ、
生きている限りは、

悩むこともある。
迷うこともある。
しんどいこともある。

どれだけ消そうとしても、

「なんで消えないんだろう」
「どうしたら消せるんだろう」

そんなことに、また悩み始めてる。

そんな生き方は、つらくて窮屈やなって思ったんです。

だから僕は、
自分が悩むたびに、

「本当は自分ってどうしたいんやろう」

って、問いかけられたらいい。

なんて思っています。

「健やか」って、“ない”状態ではない?

前の記事を書きながら、僕の中で、

「健康」と「健やか」って、
少し違うものになってました。

昔の僕は健康っていうと、

病気がない。
痛みがない。
ちゃんと眠れる。
ちゃんと食べられる。
身体が自由に軽々と動く。

そういう状態を、
どこかで思い浮かべていました。

でもそれだけでは、
その人が健やかかどうかって分からないんです。

たとえ、

身体に不調があっても。
何かに悩んでいても。
人生が思い通りになっていなくても。

自分が自分として、
そのまんまでいられる。

その方が僕にとっては「健やか」なんです。

悩みがなくなることでもなく。

不調がなくなることでもなく。

何も問題が起きないことでもない。

悩む自分も。

迷う自分も。

しんどくなる自分も。

それも含めて、
「今、自分はこうなんやな」
って見ていける。

そしてまた、

「自分はどうしたいんやろう」

って、自分に戻ってこられる。

健康になっても、
悩みは消えませんでした。

でも今は、
悩みが消えないことを、
前ほど問題だとは思っていません。

何かに悩んでいても。
身体に不調があっても。
うまくいかないことがあっても。

その中で、

自分が何を感じているのかを見て。

自分がどうしたいのかを聞いて。

また、自分に戻ってくる。

不調や悪いものが
“ない”から健やかじゃなくて。

何かがあったとしても、
自分は自分のままでいられる。

僕は、「健やか」って、
そういう状態だと感じているんです。

健康を追いかけるより、自分を生きる。

悩みをなくそうとするより、
悩んでいる自分ごと見ていく。

そうやって生きていく方が、
ずっと自然じゃないかなって感じるんですよ。

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